岡山市倉敷市の公認会計士 税理士 森島会計事務所

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東芝でのれんの減損が7000億円超

東芝でのれんの減損が7000億円超

東芝が3/14に予定していた決算発表を延期するという報道がなされました。東芝の会計処理で話題に上がっているのが、「のれんの減損が7000億円超」となる点ですが、そもそものれんって何?というのが一般の感覚だと思います。

のれんの定義は様々ですが、平たく言うと「ブランド」でしょうか。例え同じ材質でできていたとしても、シャネルのバッグとそこらの雑貨屋で売られているバッグとでは、前者の方が高い値段で取引されます。ブランドとはその上乗せ金額であると言えます。

企業もバッグと同じなんです。東芝は原発事業を行うウェスチングハウス社を買収するにあたり、7000億円を超える上乗せ価格を払ったということです。

ではなぜ上乗せ価格を払うかというと、その上乗せ価格をさらに上回る収益を原発事業で得られると東芝が判断したからです。その「将来の予想」が7000億という資産の計上に繋がっていたわけです。

ここで冷静に考えて頂きたいのが、「予想」で資産がのっかるという事実です。現金預金が7000億円あるのと、のれんが7000億円あるのとではその内容に天地の差があるのですが、「7000億の資産である」という点においては何ら変わらないのです。コレ、怖くないですか?会計って皆さんの常識とはちょっと外れた世界なんだということがわかっていただければ幸いです。

今回、「そののれんに7000億円の価値はないんじゃない?」と監査法人に指摘されたため、損失(=減損)となってしまいました。

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