前回、経営者の役割についてお話ししました。それは、①経営理念を作り、②ビジョンを作り、浸透させ、③戦略を決定し、実行させることでした。今回はその内の②について取り上げます。
②ビジョンとは何ぞや?
ビジョンとは会社が目指すゴールであり、その方向性です。平たく言えば、我々は「誰に」「何を」「どうする」と端的に表現することです。例えば病院ですと「岡山市南区の人々に」「医療・保険・福祉の包括的なサービスを」「提供する」といったところでしょうか。ただ、これだとスッキリしすぎていて淡泊(ありきたり)なのでもう少し工夫・肉付の必要があるでしょう。要は、顧客が会社からどんな商品・サービスを提供してくれるのかを理解でき、かつ、社員が顧客にどんな商品・サービスを提供しているのかを理解する、そのための目安と言えます。ビジョンの作り方は色々ありますが、一番取っつきやすいのは3C分析だと思います。3C分析についてはまた後日紹介したいと思います。
ビジョンを作るにあたり、一つだけ条件があります。それは経営理念に反していないことです。前回、①経営理念、②ビジョン、③戦略は体系的に結びついている旨、お話ししました。①経営理念が達成されるために、②ビジョンは作られなければなりません。