今日の日経の一記事のタイトルです。
理由は「相続するような財産がない」「相続税がかからない」といったお馴染みの回答が並びます。この記事でも説明があるのですが、相続で揉めるのは大抵、こういった理由の方々なんですよね。お金持ちの方のみの話ではありません。
例えば、「今まで住んできた土地と家屋と少々の預金が相続財産」という場合が結構多いかと思われますが、そういう状況こそ相続の際揉めます。確かに相続税はかからないことが多いですが、問題は遺産分割です。
この土地家屋、どうやって分けますか?
相続人が3人であるとして、ケーキみたいにキレイに3等分に分けられるでしょうか?
例えば長男が全て相続するとして、他の兄弟が納得するでしょうか?
では長男が他の兄弟に金銭を支払うとして、その資金はあるのでしょうか?
土地家屋を3人で共有した場合、その処分はどうするのでしょうか?
・・・と、少し考えただけでも問題は山積みであることがわかります。
相続対策は金額の多寡ではありません。どのご家庭でも前もって対応しておく必要があります。その大前提として、被相続人が生前に自身の財産をどう分配するのかを決め、相続人らに伝えておくこと。これが相続トラブルを防ぐ第一歩となります。
生前に相続の話をするのはどうしても気が引けるものです。しかし、ご家族の円滑な人間関係のためにもあえて話をする「勇気」が必要なのかと思われます。