岡山市倉敷市の公認会計士 税理士 森島会計事務所

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監査

東芝、東証2部に降格

東京証券取引所は23日、東証1部上場の東芝株が8月1日付で2部に降格すると発表。債務超過による降格とのことですが、債務超過による上場廃止基準は1部と2部で同じだった気が・・・。1部ではダメで2部では良いという判定基準はよくわかりません。

「日本経済に与える影響を考えると上場廃止はやり過ぎで2部降格が落としどころ」

といったところなんでしょう。その是非はともかくとして。

東芝、監査法人を変更せず

東芝が監査法人の変更を検討しているとされていましたが、2017年3月期については変更しない方針であることが10日分かりました。Pwcあらた監査法人が監査を続行するかたちとなります。

要はあらたの後を引き継ぐ監査法人が見つからなかったということです。前回のブログでも述べましたが、一旦、「意見不表明」が出た会社の監査を引き継ぎ、かつ「適正意見」を出すには相当のリスクを背負いますし、覚悟も必要です。火中の栗を拾いに行く監査法人は流石に現れなかったようですね。リスク料としてかなり高い報酬は期待できそうですが・・・、やっぱり「怖い」が勝っちゃいますよ(^^ゞ

ところで、第3四半期決算で意見不表明が出て、年度決算で適正意見が出ることってあるの?と不思議に思う方もいらっしゃるでしょうが、なかなか難しいでしょうね。当然、年度は四半期を含みますから。今後、東芝の監査がどうなっていくのか注目です。

東芝、監査法人変更か

東芝の話題が尽きませんね。

あらた監査法人が東芝の第3四半期決算について「意見不表明」とした件については先日のブログでコメントさせて頂きました。それを不服とする東芝が監査法人の変更を検討しているようです。それもトーマツやあずさといった大手ではなく、準大手の監査法人とのこと。

要するに「適正意見」をくれそうな監査法人に鞍替えするということですね。監査法人によって意見が違うというのは理屈上あり得る話ですが、都合のいい意見を出す監査法人を選ぶことがまかり通ってしまうと、監査制度自体の信頼性が揺らいでしまわないか少し不安です。

ただ、今回のように一旦「意見不表明」が出た会社の監査をするということは、後任の監査法人は当然、相当のリスクを背負います。どこが引き受けるのか注目ですね。

会計士協会、東芝の監査法人を調査か

あらた監査法人が東芝の四半期決算について意見不表明としたことを受け、日本公認会計士協会が当該監査法人の監査手続が適正だったか、調査に入るとのことです(日本経済新聞4/14付朝刊)。

まず「意見不表明」って何?ですが、監査法人が監査対象である決算書について、「適正」とも「不適正」とも言えない状況である、という「意見」です。余計わからなくなりそうですが、要は監査手続そのものが何らかの事情で実施できず、結論が出ないということです。

この意見不表明が出ること自体が異例中の異例ですが、さらにそれを受けてすぐさま会計士協会が監査法人を調査するのも異例です。

でも何で調査が必要なんでしょうね。この調査には「あらた監査法人がキチンと監査をやっているのか?」というニュアンスが含まれている気がします。ただ、これだけ注目されている東芝の監査を引き継いだ監査法人が、その監査の手を抜くとは思えませんよね。

意見不表明が出た以上、東芝の上場廃止に現実味が出てきたわけですが、そうなると日本経済に大きな影響を与えることは必至です。うーん、色々な思惑が交錯しての調査なのかな。多分、私の考えすぎなんしょうけど。

会計士協会が決算発表方法の見直しを提言

今日は内輪ネタ?です。すみません。

日本公認会計士協会が9日、上場企業の決算発表方法を見直すプロジェクトを立ち上げたと発表しました。決算期末から決算発表まで30日~45日程しかなく、十分なチェックができないということで、意見を取りまとめて東証へ提言するそうです。

コレどういうことかと申しますと、例えば、3月末決算の上場企業の場合、だいたい4月の下旬から5月上旬にかけて短信発表を行います。これはいわゆる「取り急ぎ」の業績発表です。この時期、日経の紙面は多くの会社の短信発表で埋められますね。その後、6月の下旬頃に有価証券報告書というものを公表します。これは「確定」の業績発表です。ただし、その内容は何十ページもある分厚いものとなります。

上場企業の業績発表には監査法人(公認会計士の集団)の監査を受けなければなりませんが、監査対象となるのは有価証券報告書です。短信は監査対象ではありません。ですから、本来監査法人はじっくり時間をかけて有価証券報告書の監査をすればよく、短信は企業の責任において自由に発表すればいいはずなのです。

ところが、上場企業側からしてみれば自身の見解で短信を発表したものの、監査を経た有価証券報告書でその内容が変わってしまう(利益が変わるとか・・)と投資家の信頼を得ることができません。なので、上場企業は監査法人に対し、短信発表までに監査を実質終了させ、短信=有価証券報告書となるよう要請してくるのです。

私も以前、監査業務をしていた際は、実質1ヶ月程で監査を終了させ、監査法人内の審査を受けていました。当時はとにかく大変だった記憶があります。

今回の提言は、「じっくりと腰を据えて監査を行える環境ができる」という点で望ましい方向性だと思います。

 

 

伊藤忠元社員 6億2千万着服

伊藤忠商事の元社員が出向先のニュージーランド関連会社にて、およそ6億2千万円を着服し逮捕されたそうです。元社員は会社の金を70回以上に分けて自分の口座に振り込み、自身のFX取引の損失に充てていたそうです。

「伊藤忠商事のような大企業でこんな巨額の横領が可能なの?」

といった意見も聞こえてきそうですが、関連会社レベルになってくると本社の統制もほとんど効いてこないでしょうし、ましてや海外の会社ですから管理体制もほぼなかったのだと思われます。

今回のような横領事件が起こるのは、大抵お金の管理担当者が一人のみの時です。やはり他人のチェックを受けないと人間、「やってしまう」んです。私も過去、監査業務の中で悲しいかな多くの「横領事件」を見てきました。中には個人的にも信頼していた担当者が実は会社のお金を使い込んでたなんてこともあり、軽い人間不信に陥ったこともあります。

お金の管理は2人以上でやる。これは管理における基本中の基本です。今回の伊藤忠の元社員もおそらく一人でお金の管理をしていたのでしょうね。

不正防止へ新会計基準

オリンパスや大王製紙等で不正会計が行われたことを受けて、金融庁は新会計基準の原案を作成、7日に明らかとなりました。基本的には企業の不正会計を事前に防ぐためのチェック体制を課すものですが、私が何より驚いたのが「抜き打ち監査」の明文化です。

従来の監査に「抜き打ち」の概念、文言は皆無だったように思えます。そもそも監査法人に強制捜査権みたいなものはありませんから。抜き打ちということは、クライアント(監査対象)の事前承認のない監査が起こりうるということですよね。これは個人的には監査の革命と認識してます。監査法人と投資家の間のいわゆる期待ギャップがまた一つ埋められたのかもしれません。

ただ、問題も残ってます。監査法人はクライアントから報酬を受け取り、監査を実施しています。両者は基本的には良好な関係を構築している間柄です。チェックする側とされる側が契約関係ってどうなの?というそもそも論は今回は置いときますが、契約関係にある一方がもう一方を「抜き打ち監査」というのも直感的にはしっくりきませんね。監査報酬の増加という課題も残るでしょう。