岡山市倉敷市の公認会計士 税理士 森島会計事務所

岡山市・倉敷市の公認会計士・税理士・1級ファイナンシャルプランニング技能士です

TEL: 086-362-0375

FAX: 086-239-4950

〒709-1213 岡山市南区彦崎2910-3

投稿記事

サイト管理人による会計や税金等の投稿記事です。不定期に更新していきます。

記事一覧

決算書を読む

今の時代、経営者は自社の「決算書」を読めるのが必須であると言われ、巷では経営者向けの「決算書の読み方」的なセミナーや研修が溢れています。なぜ決算書を読めなければならないか。決算書とは会社の実態を数値で表現した書類であり、いわば自社のカルテのようなものです。カルテを読んで自分の現況を知り、将来への対策を立て、実行することが経営者の責務です。よってその取っ掛りとして、当然決算書が読めなければなりません。

決算書を作るためには日々の取引を記帳し、決算時にそれを集計・整理します。日々の記帳は「仕訳」と言われ、これにもルールがあります。ただ、経営者がこの仕訳を理解する必要はないと私は考えます。これは経理の仕事です。経営者は仕訳を経て最終的に作成された決算書が読めればそれでよいのです。決算書を読んで自社の現況を把握できること。それが経営者のとりあえずの目標となるでしょう。

ただ、一言だけ言わせていただくと、決算書がどのような過程を経て作成されるか、そのことを「直感的に」理解していた方がよいというのが私の持論です。「仕訳」の知識はいらずとも作成過程を「直感的に」理解している。この件についてはまた日を改めて発信していきたいと思います。

 

遺贈について

大女優、森光子さんがお亡くなりになり、残された遺言書に財産の一部をジャニーズの東山紀之さんに渡す旨の記載があったとしてちょっとした話題になっています。相続人は被相続人の家族、具体的には配偶者と①子②親③兄弟姉妹に限られます。この番号は優先順位で、①子がいなければ②親、親もいなければ③兄弟姉妹が対象となります。つまり、赤の他人は相続人にはなり得ないのですが、被相続人が遺言で誰々に遺産を与えると記載した場合、その者は他人であっても、遺産を手にすることができるんですね。これを「遺贈」と言います。今回の件はこれに該当します。

この遺贈という制度、遺族側の視点で言うとたまったモンじゃありません。赤の他人がズカズカ入ってきて財産をかっさらっていくわけですから。森光子さんは家族がいらっしゃらないとのことなので、今回は問題ないですが、通常は超揉めますね。それに一定限度歯止めをかける制度として、「遺留分の減殺請求」というのがあります。遺言の内容に関わらず、遺族が遺産の一部を請求できるというものです。

いずれにせよ、相続はただでさえ「争族」なのに他人まで入ってきたらまさに群雄割拠ですよ。相続の円滑な運営のためにも、「遺贈」はほどほどにと声を大にして言いたい訳であります。

仕訳の意味って

いきなりですが私は簿記というのは非常に敷居の高いツールだと思っています。簿記の初学者はまず「仕訳」を覚えることから始めます。仕訳の意味は会計学を学べばある程度わかるのですが、初学者がいきなりそれを理解するのは至難の技です。ですからとりあえず仕訳を覚えるのです。例えば次の仕訳を見てみましょう。

(借方)現金預金1,000,000 (貸方)資本金1,000,000

簿記に馴染みのある方なら「出資が1,000,000円あった」と即答できるでしょう。でも初学者の方はまず、「なぜ資本金が右なんだろう?」と考えます。これ結構深いんですよね。でも会計学の知識がない状態であれこれ考えても答えはでません。だからとりあえず覚えるのです。これ言語の学習に似てる気がします。例えば英語で「愛してます」は「I love you」ですが、なぜloveは愛なんだ?なんて考えませんよね。こういうもんだと割り切るのが必要です。簿記も同じです。そういうもんだ。それがルールなんだと割り切って覚えてしまう。これが重要になります。

だから「素直な方」は簿記は馴染みやすいと思うんです。言われたとおりまずは仕訳を覚えればいいからです。一方で私のような「ヒネクレ者」は苦労します。なんで資本金が右なんだ?と突っかかってしまうからです。もちろん会計学を学べば理由はわかるのですが、その理屈は初学者には理解できない。結局先に進めないんですね。勉強したての頃、結構苦労した覚えがあります。

私は皆様に簿記にまず馴染んでいただきたいと考えています。でも先程述べた通り、簿記って実は敷居が高い。直感的に「仕訳」が理解できる方法って何かないかな?その答えを見つけるのが私の会計人としてのテーマの一つでもあるのです。

平成24年分年末調整 改正点 

年末調整の時期が近づいてきましたね。会計事務所はこれから繁忙期へと入っていきます。ところで平成24年分年末調整にて昨年と変更されたものは次の3つです。

  1. 生命保険料控除の計算
  2. 源泉所得税の納期限
  3. 通勤手当の非課税限度額

1については下表をご参照ください。

2については、7月から12月までの間に支払った「給与等及び退職手当等から徴収した源泉所得税」の納期限が、翌年1月20日に統一されました。従来は「納期限の特例」の届出書を提出している者で一定の要件を満たす場合と、それ以外とで納期限が異なっていました。

3については、通勤手当の非課税限度額から「運賃相当額」が削除され「距離比例額」のみとなりました。従来は鉄道などの交通機関を利用した場合はその運賃等が非課税限度額となっていましたが、それがなくなり、別途定められた距離比例額のみ非課税限度額の対象となります。

不正防止へ新会計基準

オリンパスや大王製紙等で不正会計が行われたことを受けて、金融庁は新会計基準の原案を作成、7日に明らかとなりました。基本的には企業の不正会計を事前に防ぐためのチェック体制を課すものですが、私が何より驚いたのが「抜き打ち監査」の明文化です。

従来の監査に「抜き打ち」の概念、文言は皆無だったように思えます。そもそも監査法人に強制捜査権みたいなものはありませんから。抜き打ちということは、クライアント(監査対象)の事前承認のない監査が起こりうるということですよね。これは個人的には監査の革命と認識してます。監査法人と投資家の間のいわゆる期待ギャップがまた一つ埋められたのかもしれません。

ただ、問題も残ってます。監査法人はクライアントから報酬を受け取り、監査を実施しています。両者は基本的には良好な関係を構築している間柄です。チェックする側とされる側が契約関係ってどうなの?というそもそも論は今回は置いときますが、契約関係にある一方がもう一方を「抜き打ち監査」というのも直感的にはしっくりきませんね。監査報酬の増加という課題も残るでしょう。